現在、生活保護を受給中の方へ

障害をお持ちの方の中には、生活保護を受けながら日々の生活を送られている方も多くいらっしゃるかと思います。「生活保護を受けているけれど、障害年金も受け取ることができるのか？」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。本記事では、生活保護と障害年金の関係について分かりやすく解説いたします。

1.生活保護を受給している方は障害年金も受け取れるのか？

生活保護を受給中の方も、障害年金の申請・受給を行うことは可能です。ただし、障害年金を受給すると、その分生活保護費が減額されるという点に注意が必要です。

例えば、生活保護の基本支給額が月10万円で、障害年金が月6万円支給された場合、生活保護費は差額の4万円となります。このように、障害年金が生活保護費の「上乗せ」となるわけではないため、申請する際には十分な理解が必要です。

2.生活保護と障害年金の違い

項目	生活保護	障害年金
給付の目的	生活を最低限保障する	障害により生活や 就労が困難な方の支援
支給条件	所得・資産が一定以下	障害の程度や 年金保険料の納付状況
支給額	最低生活費との差額を支給	障害等級に応じた定額支給
申請窓口	市区町村の福祉課	年金事務所

障害年金は「保険」としての位置づけですが、生活保護は「公的扶助」としての役割があるため、両者の性質が異なります。

3.障害年金を受給するメリット

生活保護を受けている方にとって、障害年金を受給することにはいくつかのメリットがあります。

• 将来の生活設計が立てやすい
  障害年金は、一定の基準を満たせば継続的に支給されるため、将来的な生活設計の目安になります。
• 働くことへの意欲が生まれる
  生活保護は収入が増えると減額されますが、障害年金はある程度の収入を得ながらも受給できる可能性があります。
• 扶養義務者への影響が少ない
  生活保護は親族などの扶養義務者に影響することがありますが、障害年金はそうした制約がありません。

4.障害年金の申請を検討する際の注意点

障害年金を受給することで、生活保護の支給額が減少する可能性があるため、申請前に以下の点を確認しておきましょう。

1. 現在の生活保護費との比較
   障害年金の受給額が生活保護の支給額と比べてどの程度になるのかを把握し、慎重に判断しましょう。
2. 受給要件の確認
   障害年金を受給するには、障害の程度や保険料の納付状況など、いくつかの条件を満たす必要があります。年金事務所への相談をおすすめします。
3. 将来的な安定性
   生活保護は一時的な支援であるのに対し、障害年金は長期的な収入源となるため、将来の生活を見据えた選択が大切です。

5.生活保護を受けている方が障害年金を申請する流れ

1. 年金事務所へ相談
   まずは、年金事務所に相談し、障害年金の受給資格があるかどうかを確認します。
2. 必要書類の準備
   障害年金の申請には、診断書、病歴・就労状況等申立書、年金加入記録などが必要です。
3. 申請書類の提出
   すべての必要書類を年金事務所に提出し、審査を受けます。
4. 審査結果の通知
   審査の結果、障害年金の支給が決定された場合、生活保護費の減額が行われます。

6.まとめ

現在、生活保護を受給中の方でも障害年金の申請は可能ですが、障害年金を受給すると生活保護費が減額されることを理解しておく必要があります。しかし、長期的な生活の安定を考えた場合、障害年金の受給を検討する価値は十分にあります。

まずは専門家に相談し、ご自身の状況に応じた最適な選択を行うことが重要です。私たちは、障害年金の申請をサポートし、安心して生活を送るためのご支援を行っておりますので、お気軽にご相談ください。